洋裁では人の体に合わせて製作するのに対し、和裁では仕立て直しを想定し、反物を傷つけない製作方法が用いられます。
この記事では、洋裁と和裁の概要や違いを詳しく解説します。そのほかにも、洋裁・和裁に必要な道具や関連する資格、和裁を学べる場所についても解説します。ぜひ役立ててください。
裁縫におけるステッチとは
裁縫におけるステッチとは、織物や刺繍などに使われる「縫い目」のことです。本来は縫い方や縫い目を意味しますが、裁縫では表面に見える縫い目を指します。
ステッチを始める前の準備
ステッチを始める前に、練習用の布を準備します。布を張って縫いやすいように、刺繍枠を準備しておくと便利です。
裁縫で使えるステッチの種類9選
裁縫でよく使われるステッチの種類は、主に9つに分類されます。それぞれ特徴や用途が異なり、基本的な縫い方から装飾的な縫い方まで幅広く対応可能です。以下では、それぞれのステッチの特徴や使い方について詳しく解説します。
1.ランニングステッチ
ランニングステッチは、直線を縫う基本のステッチで、最初の練習におすすめです。「ぐし縫い」や「波縫い」とも呼ばれ、服の縫製にも使われています。最初はうまくできなくても問題ありません。縫い目の間隔をそろえることを意識して練習しましょう。
2.バックステッチ
バックステッチは、線を縫うときによく使われるステッチです。ランニングステッチとは異なり、縫い目に間隔がないのが特徴で、しっかりとした線を作れます。文字や絵を縫う際にも使われ、さまざまなアイテムづくりに幅広く活用できる万能なステッチです。縫い目を強く締めすぎないと、やわらかく優しい仕上がりになります。
3.アウトラインステッチ
アウトラインステッチは、バックステッチと同じく、線を縫う基本のステッチです。立体感が出る点が特徴で、縫い目がまるでロープのように見えます。直線はもちろん、曲線を描くときにも使えるため、イラスト刺繍におすすめです。名前の通り、図案の外枠によく使われ、立体感のある仕上がりになります。
4.サテンステッチ
サテンステッチは、表面にツヤが出るデザインが特徴のステッチです。同じ糸を使っても、縫い方によって質感が変わるため、さまざまな表現ができます。ツヤや立体感を出したいときには、サテンステッチがおすすめの技法です。デザインの幅が広がり、さまざまなモチーフに使えます。直線縫いに慣れてから練習しましょう。
5.ロングアンドショートステッチ
ロングアンドショートステッチは、長いステッチと短いステッチを繰り返して縫う方法です。広い面の塗りつぶしや、立体感・グラデーションの表現に適しています。葉や木、動物の毛並みなどによく使われ、一度覚えると幅広く使える便利なステッチです。
6.チェーンステッチ
チェーンステッチは、チェーンのような模様が特徴のステッチです。小さな輪を連ねて刺すことで、曲線をきれいに表現できます。独特の表現があり、デザインの縁取りや強調に向いています。細かいステッチよりも効率よく面積を埋められるのも魅力です。
7.ブランケットステッチ
ブランケットステッチは、フェルトなどの縁を縫うときに使われるステッチです。小物の縁取りやアップリケにもよく利用されます。均等な長さで縫うことが大切なポイントです。糸の太さや色を布地に合わせて変えると、印象が変わります。フェルト小物にはブランケットステッチがおすすめです。
8.フレンチノットステッチ
フレンチノットステッチは、丸く立体的な表現が楽しめるステッチです。玉止めよりも整った形に仕上がるという特徴があります。部分的に使うだけでなく、面を埋めることも可能です。また、糸の本数や巻き回数で大きさを調整できる点も特徴です。デザインに合わせてサイズを選べます。
9.レゼーデイジーステッチ
レゼーデイジーステッチは、糸で花びらを作り、花模様に仕上げるステッチです。糸の本数によって華奢さや存在感を調整できます。少ない本数は控えめに、多い本数は濃く厚みが出ます。濃淡をつけやすく、アレンジしやすいステッチです。
裁縫で使える玉結びと玉止めのやり方
裁縫で使える玉結びと玉止めのやり方について、それぞれ解説します。正しい方法を知っておくことで、裁縫の仕上がりが安定し、作業がスムーズに進みます。
玉結びのやり方
玉結びとは、縫い始めの糸を固定するための結び目のことです。玉結びには、指を使う方法と針を使う方法の2種類があります。指を使って作成する手順は、以下の通りです。
- 糸の端を人差し指の先に一周巻く
- 親指でこするように動かす
- 人差し指を外して結び玉を作る
針を使って作る手順は、以下の通りです。
- 糸の先を針に2~3回巻きつける
- 針を引き抜いて玉結びを作る
玉止めのやり方
玉止めとは、縫い終わりの糸が抜けないように結んで作る玉状の結び目です。玉止めの手順は、以下の通りです。
- 縫い終わりに針を当てる
- 針先に2〜3回糸を巻きつける
- 針を通して結び玉を作る
- 糸先を少し残して切る
なお、玉結びも玉止めも、結び目が表側に見えないようにすると見た目がきれいになります。そのため、縫い始めは布の裏側から針を通すのがポイントです。縫い終わりも同様に、布の裏側で玉止めを行うと美しく仕上がります。
そろえておきたい裁縫道具
裁縫を始めるにあたって、そろえておきたい基本的な裁縫道具を4つピックアップし、それぞれの特徴や使い方を解説します。これらの道具をそろえることで、裁縫作業がよりスムーズに進み、仕上がりもきれいになります。
裁縫はさみ
裁縫はさみは、刃が薄く鋭いのが特徴です。そのため、やわらかい布もスムーズに切ることが可能です。ただし、硬い紙を切ると刃こぼれしやすく、切れ味が悪くなってしまうため、裁縫専用として使用することが大切です。なお、裁縫はさみは、別名で「ラシャ鋏(はさみ)」ともいいます。
針
針には多くの種類があります。刺繍には刺繍針、厚い生地には太い針を使うと便利です。荒く縫うなら長い針、細かく縫うなら短い針が適しています。
針の糸通し
針の糸通しを使うと、簡単に針に糸を通せます。必ずしも必要な道具ではありませんが、持っていると作業が楽になる便利なアイテムです。
ソーイングセット
ソーイングセットには、裁縫に必要な道具がまとめて入っています。ボタンやホック、針、マチ針、安全ピン、スレーダー、はさみ、糸、糸抜きなどが含まれています。ただし、商品によって内容が異なるため、購入前に必ず確認することが大切です。
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まとめ
裁縫では、布を縫うための基本となるステッチが重要です。代表的な9種類のステッチには、ランニングステッチやバックステッチ、アウトラインステッチなどがあり、それぞれ特徴や使い方が異なります。糸の始まりと終わりを固定する玉結びや玉止めの方法も基本として押さえておく必要があります。
また、裁縫はさみや針、糸通し、ソーイングセットなどの道具をそろえることで作業がスムーズに進むでしょう。裁縫道具は専門の通販サイトで手軽に購入できます。
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